松任谷由実「PEARL PIERCE」

松任谷由実「PEARL PIERCE」

(2019年リマスター Hi-Res)

オリジナル発売日1982年6月21日

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(1)ようこそ輝く時間へ

(2)真珠のピアス

(3)ランチタイムが終わる頃

(4)フォーカス

(5)夕涼み

(6)私のロンサム・タウン

(7)DANG DANG

(8)昔の彼に会うのなら

(9)消息

(10)忘れないでね


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発売当初はLP盤で、その後CDで買い直して、今回ハイレゾ版を購入。

以前は、前作「昨晩お会いしましょう」と次作「REINCARNATION」の谷間の作品、みたいに思っていたのだが、今回ハイレゾで聞き直してみて、その音の良さに驚いた。

こんないい音だったの?と。


ユーミンのサウンドは、アルバムごとにかなり違いがある。

「昨晩~」は中低音が強調されていて高音部が薄め。

いろんな楽器が鳴っているけど、ちょっとこもり気味の音、という印象がある。

「RE~」は様々な楽器の音が各レンジで鳴っている感じ。

一方でこの「PEARL~」は、なんか音がスカスカという印象をずっと持っていたのだった。

初めて聞いた頃はバリバリのメタル小僧だったので、(1)のブラスの音からして、「ん?」と、若干の敵意のこもった態度で聞いていた。

収録されている楽曲にも、もっとスピード感のある曲があればいいのに、とか、(2)(7)のギターソロみたいなのもっと!とフラストレーションをため込んでいたのだった。

もちろん、(2)(7)はギターだけでなく、楽曲として大好きだったし、(3)(4)の歌詞世界はさすが!と思っていた。

それでも、少なくともベストのアルバムではないよな、とずーっと思っていたのがこのアルバムだったのだ。


それが、今回ハイレゾで聞いてみて、印象が大きく変わった。

音がスカスカなのではなく、楽器同士の隙間にエコーのかかり具合が感じられるようになったことで、音像の広がりを味わうことができるようになったのである。

これはハイレゾならでは、だろう。

そして、LPやCDでは気づかなかった楽器の鳴り具合のバランスの良さをじっくりと楽しめるようになった。

全編を通して多用されている数々のラテン系パーカッション、アクセントに使用されているタンブリン、(4)でレスリースピーカーの回転音まで聞こえてきそうなオルガン・・・。

ベースなんて、弦の振動が見えるような鳴り具合だし、ブラスもクリーントーンのギターもバランスよくきっちりと聞こえてくる。

シンセサイザーの使用を控えて、それ以外のアナログの楽器を使ったことで、個々の楽器のサウンドがとっても明瞭に聞こえてくる。

しかもそれをぎゅうぎゅうに詰め込まずに、適度な隙間を作って。

楽器の音で隙間を埋めるのではなく、個々の楽器の余韻が聞こえる余地を残してある。

ユーミンのボーカル(この頃の声質や音域は特に好き)もエコーと共に楽器の一つになって見事に溶け合っている・・・そんな印象だ。


ウォークマンに入れて、寝る前に大音量で聞いている。

耳に入ってくる音像が気持ちよくて、最後まで聞けずに眠ってしまうこともしばしば。

最近はBluetoothでカーナビに飛ばして、車中でも聞いている。

昔はやや湿っぽいと思っていたサウンドは、厳しい残暑の中を気持ちよく走るための清涼剤になっている。

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月間「LIVE三昧」2020年2月号(現時点で最終号)

2月のライブを今頃。

まさか、こんなことになるとは思わなかったもんなあ。

行ける時に行く!はやっぱり正解だった。

そして、自分がこの時のライブで感染していなくて、心底ホッとしているのである。

東京でぽつぽつと感染者が出始めた頃だったからね。


で、現時点では、この時のライブが最新になってしまっている。


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昭島市でイルカのコンサート。

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開演前からほのぼのムードでいっぱい。

コンサートは「私の庭から」でスタート。

休憩を挟んだ二部構成で、新旧の曲を織り交ぜてのセットリストは満足のいくものだった。

個人的には「我が心の友へ」「いつか冷たい雨が」「まあるいいのち」「夜明けのグッバイ」「雨の物語」がかなりうれしかった。


それにしても、本当に風貌も声も変わらない人。

次の誕生日で70歳だそうな。

客席側の年齢層はかなり高めで、あっちとこっちでは時間の流れる速度が違うのでは、と思ったくらい。


おそらく、ずっとこんな雰囲気のままで活動していくんだろうなあ。

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